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KIMURA氏 インタビュー

09/07/07 15:32

今回のインタビューは技術屋KIMURAさん!

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今年の春より始まった新プロジェクト


漫画家ロビン西の考える空想を技術屋KIMURAの手により

可能な限り実現してゆく企画


『漫技展』

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皆さんは普段どれだけ機械というモノを意識していますか?


現在、科学の進歩により

日々「新しいモノ」が商品として乱造されている世の中。

それらは、需要と供給のバランスを追求し

ビジネスのみを第一とされる始末。


しかし、本来の

『物体の魅力』というものを忘れてはいないだろうか?


そこで今回は

明和電機のアシスタントワークを経て独立後

日本はおろか世界へ向けて

オモシロ機械を送り出している技術屋:KIMURAさんにインタビュー!!


果たして、何故に『機械』をつくるのか?





『漫技展』とオモシロ機械

 

―今回の漫技展はどういった経緯で開催することになったんですか?

 

明和電機の会報誌にロビンさんが『先生何点くれるか』っていう連載をしてて

ロビンさんが考えた企画を

社長(土佐 信道さん)が採点するっていう企画なんですけど、

それが面白かったんでコレは作ったほうが良いなって。

ちょうどその時に場所を貸して頂けるって話があったんで

「ロビンさんやります?」「おう、やるで~」って軽い感じで(笑)


 

―じゃあ、展示されてる作品は今回のために制作したんですね。

 

いや何ていうか、今回は出来てるやつを展示しようかなって感じですけどね。

実はここに出してないのもいっぱいあるんですよ。

アイデアも入れると相当ありますよ。

だからこれからどんどん増えていく予定です。


 

―こういう機械ってなると、どういうペースの制作になるんですか?

 

何かどうしようもなくなった時に作る感じなんですよ。

「ああぁ~!!」ってなって「・・・これは作らなイカンな」という感じで。


 

―そういうのって仕事として作るんですか?

 

そうですね。

色々とオモシロ機械を作ってるのは、大体が発注を受けてですよね。

あと、それとは別に自分の作りたいモノもつくるって感じです。


 

―どういう発注の依頼が来るんですか?

 

「こういう機械があるといいと思うんですけど」っていう

漠然とした発注からはじまって(笑)

そこから作るんで・・・いわゆる『発明』ですよね。

 


―僕あんまり知らないもんで、そのオモシロ機械たちはドコに流れていくんですか?

 

あんまり喋っちゃいけない部分が沢山あるんですよ、守秘義務ですね。

でも結構いろいろ作ってますよ。あとは展覧会小道具とかも多いですね。

 


―今回の漫技展もそうなんですけど、こういうオモシロ機械を見たお客さんってどんな反応をする人が多いんですかね?

 

どうなんだろう?怖くてあんまり見ないようにしてるんですよ(笑)


 

―ははは、逆にどう反応して欲しいとかあるんですか?

 

いや、特にないですね。

まず作品が出来た時点で僕自身がスッキリしてるんで。

あとは見て楽しんでもらえて、そこから何かがあれば嬉しいんですけどね。

 


―じゃあ見てくれる人に任せる感じなんですね。

でも「コレは何の機械だ」って事が伝わりやすいように工夫されたりはするんですか?

 

それは考えない方が良いかなって思ってるんですね。

まず、物体の良いところってモノがちゃんとしたクオリティーで出来ていれば

「あっ、作られてる」って思うし「何かスゲェ」ってなるじゃないですか?

だから、取っ掛かりはそこだけでいいかなって考えてて。

何て言うか・・・

最初に、自分が気持ち悪くなってから作り始めるっていうのがあるんで。

 


―え、気持ち悪く?

 

すっごい気持ち悪いときがあって、ずっと脳にこべりついてて。

多分、出来上がって来るもの(作品)が全部それなんですよね。

たからどんどん吐き出していかないとダメになるんで。

 


―その吐き出し方が、どうして機械になったんですか?

 

何でも良かったんですよ。ただ自分に機械が1番しっくりきただけで。

多分、ラーメン屋の人が何故ラーメンを作るのか?

っていう理由と同じ気がするんですよね。

「俺ラーメン好きだし、店出すわ」って人もいれば

「親父がラーメン屋だったから継ぎました」って

いうような人もいると思うんですけど

要するに

その人にラーメン屋がしっくりきてたっていう事だと思うんですね。

 

だから、しっくりくる方法だったら何でもいいんですね。

 


―じゃあ特に機械っていうこだわりは無いと。

 

そうなんですよ。機械以外に映像とかも色々つくってますしね。

あのテレビジョンDVDとかは去年の最高傑作ですからね。

2年掛かりましたから。

 

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―制作期間っていうのは決めてるんですか?

 

一応決めてるつもりなんですけど。ずるずる延びていって(笑)

どっかに頭の中で「作らなきゃなんない」っていうのがあるんですけどね

いつも水面下で頭の中にくすぶってるのがあって

それがどんどんでっかくなって・・・

私生活に支障をきたすぐらいに嫌になってきたときに物体にするんですよ。

 

 


機械じゃなくて哲学の部分ですね

 

― 一番最初に物体にしたのは何だったんですか?

 

僕はロボットが好きだったんですけど

学生の時にHONDAのASIMOが出て

「これは凄い世の中になったな」って思って

それで僕もちょっとロボットを作ってみようってなって作ったんですよ。

それまで立体なんて作ったことなかったんですけど

それが意外に面白かったのと、上手く出来たのと。


 

―じゃあ、初めて作ったのが上手いこといったから・・・

 

それで気を良くしてね(笑)

特に誰に見せるって訳じゃないけど作ってね。

勝手に「じゃあ次はエンジンで動かしてみよう」なんて(笑)


 

―ははは(笑)

 

意外と作れば出来るもんなんですよ。

それが自然と職業になっていった感じですね。

 


―自分の中での傑作はあるんですか?自身の道の岐路となったような。

 

あ、でも全部最高傑作だと思ってますね。

 


―じゃあ、最高傑作の次にそれを超える傑作が出てというような?

 

いや、自分の中では結構ジャンルが違うんですよ。

出来上がった時に、その作品について結構考えるんですよ。

「あー、コレはこういうことかぁ」って

そこから自分の内面が見えてくるんですね。

 


―出来上がった作品を見てですか?

 

そうやって考えると

この作品と別の作品はこういう違いがあるなって分かるんですね。

 


―例えばどんな違いが・・・

 

何ですかね。

その時考えてたことや、気持ち悪かったものが意外にも結構現れてたりしてて。

 


―機械の本体にですか?

 

いや、機械じゃなくてもっと哲学の部分ですね。

 


―それぞれの作品に各々の哲学が?

 

ありますからね、言わんとすることが。

例えば、マラソン走って完走するじゃないですか

その後にインタビューされた時に喋る内容のような感じですね。

作品っていうのはマラソンを走ってる時と同じで

それについて考えるのは完走後なんですよ。

そんな感じだと思うんですけどね。

そうすると自分のことが案外分かってきて。

「自分ってこうなんだな」って。

 


―作った後に分かるんですね。

 

そうですね、作ってる最中はそれに集中してるから分からない。

 


―じゃあ作ってる最中にゴール地点のイメージはあるんですか?

 

ゴールは見えてますよ、考えた時点で頭の中にはあるんで。

あとはゴールに向かっていかに最短ルートでいくか。

でも、それよりも「ドコで走ろうか?」っていうのが重要で

それを考えてるときが気持ち悪いんです。

それさえ決まってしまえば後は速いんですよ。

 


―走り出すタイミングが難しいんですね。

 

「ここで走り出していいのかな?」ってね。

それが決まればあとは楽。

 


―そして走り終わったあとの快感は例えると?

 

「あぁ~出た~」って、排泄ですよね(笑)

 



機械をつくる、楽しさと気持ち悪さ

 

―ちょっと失礼な質問になるかもしれませんが、

 KIMURAさんは何のためにオモシロ機械を作っているんですか?

 

きっと、自分でもよく分からない部分が多くて。

何となく作ればそれが見えてくるかなと思いつつが半分と

あとは好きで作ってるっていうのが半分かな。

だからこれからも作り続けるかもしれないし、

パタッっと作らなくなるかもしれないですし。

 


―僕自身、「そうだ、機械をつくろう」っていう選択肢が今までなかったもんで

 やっぱり珍しいと思うんですね。

 

そうですよね、普通いないですもんね(笑)

だって僕も同業者とか見ないですもん。

 


―みんなと違うことをやってやろうみたいな気持ちがあったとか・・・

 

奇抜なことをするのは嫌いじゃないんですけど

それを続けられる人はあんまりいないんじゃないかなと思うんですよ。

持続できるっていうのは、やっぱり何かあるんじゃないかな?

 


―続けていると不安に陥ると思うんですけど、KIMURAさんは?

 

結構ありますけどね。

でも、これしか出来ないんじゃないかな?って。

ここまで来たら(笑

 


―ははは(笑)それはいつぐらいから感じ出したんですか?

 

いつだろう?

1回、明和電気を辞めて就職した時期があったんですよ。

でも。結局続かなくてね「こりゃダメだ」って。

その時のフラストレーションがデカ過ぎて

さっき言ってたテレビジョンDVDってやつが出来たんですよ。

じゃあ結構良いのができたから、「やっぱりこっちかな」って。

 


―そう言われると、何だか違うように見えてきますね。

何か僕はやっぱり鉄で作られた機械だと無機質に感じてしまうとこがありまして。

 

またラーメンの例えになるんですけど

ラーメンは作った人の哲学や情熱が入ってるじゃないですか?

それが機械か麺かって違いだけですよ。

 


―機械だから特別なにかが違うって事じゃないんですね。

 

昔、学校の先生に言われたことで

「お前らな、作っても作らなくても死ぬんだ」っていうのがあって。

 


―え?

 

最初は「何言ってんだ?」って思ってたんだけど

最近よくよく考えてみると、「そりゃそうだな」って思って。

別に作家であろうがなかろうが

作っても作らなくてもどっちでも良いかなって。

作っても作らなくてもでっちにしても生きていけるじゃないですか?

それでも作る人っていうのは

何かそういう情念っていうかパトス(※1)があって

気持ち悪い何かを吐き出そうとしてるんじゃないのかと思って。

意外と含蓄あったなって。

 


―KIMURAさんは作る側の人間ですもんね。

 

ホントはあまり作りたくない人間だったりするんですけどね。

結構怠け者なんで(笑)

突き動かされる何かがあるんですよね・・・

それが何かは分からないんですけど。

 


―その何かっていうのは、毎回違うものが来るんですか?

 

さっきも言ってた

頭の中でこべりついてるイメージがあるんですよ、何かが。

それが大きくなってきてしまうと気持ち悪くて。

日常生活とかも「あ、もうダメだ!」ってキツくなってくるんですよ。

それでドテーって出す感じですね。

っていうのが多いんですよ。

やっぱり自分の作品を作るときは

なにかしらの何かがあって、それをなんとか吐き出そう

って感じなんで

必ずしも楽しいとは限らないんですね。

楽しい時は楽しいんですけど

楽しいだけじゃない何か気持ち悪いのがあって。

何も考えずにつくれたら楽しいだろうなっていつも思うんですけど。

 

 


なんか「スゲェ!」ってモノには何かある

 

―最終的にどういうモノを作りたいっていうのはありますか?

 

作りたいモノはいっぱいありますけどね。

それが最終的にどういうカタチかっていうのは無いですね。

出てこないと作れないし、出なければ作らない。

自分がどうなるか分からないから。

 


―作品が自身の投影でもありますもんね。

 

そうですね。

 


―「みんなもっと機械を作ればいいのに」とは思いますか?

 

いや、特に思わないですよ。

色々あっていいかなって。

僕自身、色んな凄いモノを見たいってのがあるんで。

結構、世の中には

何でも凄いモノってあるんですよ、アート作品に限らず。

 


―たとえばどういうモノですか?

 

家電でいうと

昔の家電って情念がビシビシ伝わるような感覚を受けてたんですけど

最近の家電って面白みがなくて。

やっぱり昔は

バックグラウンドに日本がまだ貧しいっていうのがあったんで

「スゴイものつくってやろう」とか

「日本をもっと豊かにしよう」みたいな

情念が昔の家電には結構あったんですね、「頑張って生きてってやろう」みたいな

 

確かに最近の液晶テレビとかって確かに凄いんですけど

情念とかパトスとか情熱がいまいち感じれなくて

僕が歳をとったっていうのもあるんですけど・・・

 

大体自分が感じる「スゲェな!」ってやつには

家電だったり建物だったりしてもあるんですよ、そういうものが。

 


―身近なモノにもあるんですね。最近KIMURAさんが体感したモノは何かありました?

 

これはアートなんですけど

河口洋一郎っていう人がいるんですけどCGの。

その人が秋葉原の隣の神社でCG作品を立体化したやつがあったんですけど

それはスゴ過ぎて直視出来なかったですね。

「この感動は何なんだろう?」

っていうのが自分でもイマイチよく分からないんですけど

もう、どうしていいか分からなかったですね。

とりあえずコレは誰かに見せないといけないと思って

友達に電話して「これ見た方がイイよ」って。

 

これは聞いた話なんですけど

昔ね、宮沢賢治が一時期ろう学校で教えてたことがあったんですって。

その時の授業に生徒が凄く感動したらしくて

その後、生徒が全員教師になったんですよ。

みんな「これを伝えなきゃいけない」って。

 

・・・それに近いなって思うんですね。

その話が本当なのかは判んないですけど

でも、そういう突き動かすモノがあるんですね、パトスには。

 


―圧倒的なズゴイ何かが・・・

 

それがポジティブな方に突き動かされるのか

ネガティブな方に突き動かされるかは判らないんですけど

でもモノとして優れたものには

そういうよく分からないオーラやアウラ※2か何かそういう力があって。

そういうのを見たいし、

僕も作るならばせめてそういうものを作りたいなっていつも思ってますね。

 


―なるほど。いい意味で、ショックを与えるような作品を?

 

いい意味かは分からないけど

何かしらのアウラを持った、力を持ったものを作りたいんですよ。

そういうのが出来た時に「あぁ生きてて良かったって」思いますよ。

まぁ、僕は無駄なモノばかり作ってるんで(笑)

せめて、人の為になったほうが良いと思いますね(笑)

 


―ははは(笑)やっぱり思うんですね。

 

思いますよ。一応、製造業ですからね。

ほんと自分のエゴでやってますからね。

結構ゴミも出してますし。

1個の作品を作るとなると、もの凄い量のゴミが出ますからね。

なんとなく悪いなとも思いつつも

音も出して近所に迷惑掛けてますし。

だから、せめても人の役にたてば良いのにと思いながら作ってますよ()

 


―世の中に胸を張れるような作品を?

 

胸を張れる日が来るのか分かりませんけどね()

 

 


これからは物体の時代

 

―機械といっても機能・性能だけではないモノなんですね。

 

そうですね、自分でもよく分からないから

うまく伝えられてるか不安なんですけどね。

だから自分のやりたいようにやるしかないんで

プロっていうよりも完全にアマチュアですね。

これじゃ多分成り立たないなって思ってまして。

 


―でも、こういう機械を作るってなるとKIMURAさん自身としては

アーティストとして、それとも技術者としてのどちらの意識が大きいんですか?

 

あー・・・

作業自体は結構好きなんですよ、ただ単純に技術の面もありますよね。

でも何も考えないで作るようなものも結構好きなんですよ。

 


―それは、商業的な事は考えたくないと?

 

一応、売るつもりはあるんですよ(笑)

いつも「これで儲けるぞ!」って頭はあるんですけど

どっかズレてんですよね。

これで生活していくってよりも

「これで生活をしていかないと大変だ」っていうのがあって。

全然売り出してるつもりはあるんですけどね(笑)

ただ外注の仕事を請けるのも、自分の作品にしてもコストが結構掛かるんですね。

こういう立体制作っていうのは。

それがいまいち上手くいってないだけで。

 


―なかなかこの道を選ぶのには覚悟がいるんですね。

 

いや、覚悟っていうより・・・これしが出来ないっていうか・・・

 


―仕方がない?

 

そう、もう仕方がないんですよ(笑)

 


―ははは(笑)でも今回お話を聞いてから、機械に対しての考え方が変わりそうです。

 

じゃあこれを機会に是非。

多分、これからは物体の時代が来ると睨んでるんですよ。

結構、みんな2次元に飽きて来たんじゃないかなと思うんですよね。

やっぱり2000年くらいからインターネットも普及し始めて盛り上がってきたじゃないですか。

でも10年くらい経って、みんな飽きて来たんじゃないかなって。

だから、そろそろ物体っていうか

「物としての強み」みたいなのをそろそろ皆欲し始めるんじゃないかと思うんですね。

 


―見るだけじゃなく、触ったり、手に取ってみたりすることでしか伝わらない何かがあると?

 

それが何だかはよく分かんないんですけどね。

でも実際なんかiphonとかも面白いんですけど

やっぱり「モノとしての面白み」はまだ少ないなって。


willとかは結構面白いと思うんですよ。

加速度センサーとか入ったりして、振った速さが分かるとか。

そういう方向にスイッチしていくんじゃないかと。


必ずしもパソコン上で表現できるものだけじゃなくなってきてて。

そうしたら、もっと面白いモノが出てくるんじゃないかって期待してるんですね。

例えばweb2.0なんて言われても「で?」って感じじゃないですか?

「もう、そんなの飽きたよ」って。

だからニーズはそこじゃないなって思ったりしてるんですね。


Web上で何かいろいろ出来るって言われても

所詮はここ10年に新しいものが出て来たんで皆もう結構なれちゃってる。

やっぱりこれからはモノが出てくるという気がしてるんです。

 


―なるほど。

 

ケータイなんてのも「あと何が出来るんだ?」って感じじゃないですか。

技術っていうのは追求され続けてるんで

これ以上液晶がキレイになっても、カメラが凄くなっても

そんなに満足できないですよ、きっと。

だって、もう分かんないですもん。何メガピクセルだって言われても。

それよりは

ケータイでお湯が沸かせるとかの方がね(笑)

そういう方が実は次の時代に望まれるのかなって。

「漫技展」のネタも

意外にこんなのあったら面白いなっていうモノなんですね。

 


―何か「そう言われれば!」って感じです。

 

そうでしょ?

でも、それを考える人っていうのが絶対に必要で。

そういう空想が得意な人っていうのは・・・

空想っていうのは、案外誰でも出来るってものじゃないんですね。

でも、それを物体化する人っていうのは結構いるんですね。

だから、アイデアを作る人っていうのがもっと沢山いると面白いと思うんですけどね。

レオナルド・ダビィンチは立体をあんまり残してないんですよ。

 


―そうなんですか?

 

でも、アイデアだけは沢山あって。

全部、絵なんですよ。

なぜ物体化出来なかったのかっていうと、その時代は動力がなかったから。

ちゃんと構造は考えてるんだけど、動力はちっちゃい人が歯車を押してるみたいな(笑)

でも、今の時代になるとほとんどが物体化できちゃうんですよね。

動力も技術もあるし。

ただ空想する人ってのがいなくなっちゃうと面白いモノも生まれなくなっちゃいますし。

実はこれが「漫技展」の趣旨なんですね。

 

だから今の家電に感じてるのもそうなんですよね

他社が凄い液晶だしたから「ウチも作らなくちゃなんねぇ」みたいな。

そこにまず空想がないじゃないですか、とりあえず他社より売れるみたいな。

でも、高度成長の時はほとんどのモノが無かったんで

「これを作れば生活がこんなに豊かになるんじゃないか?」っていう。

多分、そこの違いだと思いますよ。

 


―モノが多いですからね、現代は。

 

与えられたモノだけで満足してるようだと

そんなに面白くない世の中になっていくと思うんですね。

「コレが足りない!」みたいな事を考える人がもっと多くならないと

もっと面白くならないなって思って。

 


―なんか・・・ワクワクしてきますね!

 

そうしてワクワクして下さると嬉しいですね。

 【終】

 

 

パトス: pathos  - 「感情的・熱情的な精神」の意

 

アウラ: aura -「物体から発する微妙な雰囲気」

 ドイツの哲学者ベンヤミンはアウラ芸術家が作品を創作/表現したときにしか存在し得ないもの

「どんなに近距離にあっても近づくことのできないユニークな現象」と定義している。

 

 

 

KIMURA

1981年、東京生まれ。

明和電機のアシスタントワークを経て独立後、

「東京KIMURA工場」を東京都福生市の貸し物件に、大家も了解も得ず設立。

その見事な改装っぷりには大家さんも「いいねぇ、キレイになった!」とまんざらでもない様子。

そんないわくつきの工場からロボット犬「moto&edgs

歩くテレビ「テレビジョン」などKIMURA式自走機シリーズをはじめとする
いわゆるバカ機械や誰に頼んでいいかわからない機械の受注、生産を手がける。
現在、日本全国はおろか世界各国へ向けて輸出中。

http://masakimura.com


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