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ロビン西氏インタビュー

08/12/07 13:58

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「アカンか知らんけど描こう」ってなった

ソウルフラワートレイン
ソウルフラワートレイン

マインドゲーム
マインドゲーム

ポエやん
ポエやん
世間ではSTDIO4℃にて湯浅政明監督のもと制作されたアニメ「マインドゲーム」と言えば知る人も多いだろうが、その原作者こそがロビン西である。
アニメもさる事ながら、漫画の方はこれまた一段と凄い!
何が凄いかというと、それはストーリー、絵、散りばめられたセリフの全てが「オモロイ」に尽きる。しかも思考回路を通さず脳に直接イメージとして入ってくる。
まさにDon’t think feelな漫画なのだ。
そして2年後により一層その路線でぶっこんだ「ポエやん」を出した後、ハタリと漫画が発表されなくなった・・・。
そのロビン西が08年4月、10年の沈黙を破って単行本を出した。

「ソウル・フラワー・トレイン」/ロビン西 (エンターブレイン)

しかし、その内容は・・・初期の作品集。
何故だ!?どうしてだ!?
「ポエやん」の先に見える景色を見たかった読者にとっては見事に期待を裏切られた。
しかし、その裏には何かがあるはず。
そして今回は、その真相を迫ろうとロビン西先生へインタビューに!!

その1:10年ぶりの単行本、「コレはちょっと・・・」

―久しぶりの単行本という事ですが、どういった経緯で?

持ち込みに行ったんですよ、そしたら若い担当の人がついてくれて。

―エンターブレインからの出版という事ですが、色々と回られたんですか?

いや、エンターブレインだけですね。載せれそうな雑誌があんま見当たんなくて。
本当はどこにでも持って行きたいんですけど、向こうも選ぶやろうし。
かろうじでビームさんやったら脈あるかな思って持って行ったんですよ。

―どんな反応だったんですか?

こんな未発表ありますよって見せてたら「これを出したい」言ってくれて。
多分、会社の決算の関係かなんかでタイミング良かったんですよ(笑)
それに上手いこと乗っかかれたって感じですよね。

―だけど「ポエやん」(98年)以来の、10年ぶりの単行本が初期の作品集っていうのは
何か理由があるんですか?

ホンマは「ポエやん」終わっても結構描いたんですけどね。
短いのはたまにどっかに出るとかあったけど、例えば100ページのやつとか色々と勝手に描いたりしてるんですけど・・・そのまま眠ってます!

―えー!?何でですか?

あんまりお気にめさないみたいで出版会の方が。
今回も「コレはちょっと」みたいな言われましたもん!はははは(笑)

―そうなんですか・・・

ホンマはちょっとその辺で出したかったんですけど・・・ま、実力不足ですわ(笑)

―確かに「マインドゲーム」の後半辺りや「ポエやん」とかは脳内というか想像の塊というか・・・すごいピースではあるんですけど。

ピースなんですけどね、確かに「ポエやん」とかにいくと・・・何やろ、やっぱ普通の商業誌とかやったらちょっと難しいんかな。その方向をさらに行っちゃってたんで。
さすがに「ちょっと戻って来いって」感じやってね、皆が。戻って来てくれって(笑)

―僕はそういうロビンさんの作品が好きなんですけどね(笑)

僕も確かにこっちのほうが面白い世界やけど、仕事にはならんやろなと。
そこで思い直して、行ききってるやつは「これはもうダメだ」と。だって、なかなか発表してくれへん。もうちょい普通の社会を見て、いわゆる「漫画として安心して見れるもんをやりましょう」いう方向でビームに行った訳ですよ。
ほんだら「じゃあ、ちょっと」っていうことでね、まぁ間違いではないと。
んじゃ、その方向でと(笑)

―やっぱり、そういう方向の内容でぶっこんでいっちゃうと商業誌では難しいんですね。

難しいんでしょうね。僕とかは全然そういうのが見えてなくて、難しい訳が無いと思ってたんで(笑)「オモロイじゃないですか?」と思ってたから。

―意図的に内容の方向が変わっていったんですかね?

何ですかね、そのまま描きたいものを描いていっただけなんですけどね。

―僕的には「マインドゲーム」あたりからガラッと変わった気が。

一見そう見えるかもしれないけど、デビューする頃から考えてましたね。
「こんなんが描きたいねんけどな」って思ってて。

―そうやったんですか?

「マインドゲーム」までは完全にありましたね。
でもやっぱり描かしてくれる雰囲気もないし、自分も自信ないやないですか。
だから、ちょっとまだやと。描く能力も多分まだ無かったんやと思います。
「マインドゲーム」描くまでもデビューしてから10年くらい経ってからやと思うんですけど、何かこう畏まっちゃうんですよ。講談社とか小学館とかって。
デビューしたの19才の時ですから。ガチッとしたもん見せやんなあかんて(笑)

その2:うっかりして上京

―デビューはどこで?

デビューはスピリッツです、スピリッツ賞。ずいぶん昔ですけど。
短編とかたまに載せてもらったり、新人だけの増刊とか。
でも、何やろ人間関係っていうのかな?若かったからなんですけど、編集の人の意見を聞けなかったんですよ。「逆にオモんなくなるやんけ」みたいな勝気やってね、こっちが。
だから編集の人と一緒に面白くしていくっていうよりも、互いに戦いながらオモんなくなっていくみたいなね(笑)
皆そんな葛藤はあるんでしょうけど、それを上手く調整するのが社会人じゃないですか。
そういう事が出来てなかったんですよね、全く(笑)

―自分のテイストが崩れてしまうじゃないかと?

そうですよね、全く視点が違うやんけ!って感じで(笑)
でも今考えたら面白い編集の人やったんですけどね。
そんでネームでいくらかボツになってたんですけど、じゃあ逆に全部言うこと聞いて描いたろ思って描いたらOKがでて雑誌に載ったんですけど・・・自分で読んだらオモロなかって。
ほんで仕切り直しやって感じで、講談社の新人賞に応募して改めてデビューしたって感じですね。そこから色々と描き始めたって具合ですね。

―そのころは大阪ですか?

大阪でしたね。デビューしてすぐに担当の人に「打ち合わせするから東京来てくれ」って言われて。ほんで、ぱぁ~って行って打ち合わせすんのかなって思ったら高田馬場の喫茶店に呼ばれて。じゃあ、楳図かずおさんがいてて。

―え?

もう1人偉い編集さんのような人もいて、そしたら「今日から手伝ってもらう・・・」って紹介されたんですよ(笑)

―何かおかしいぞ(笑)

あれっ!?って思ったけど、楳図かずおさんてアイドルじゃないですか?
ヤッター!!ってなって。
でも臨時で手伝うのかなと思って、その日から一週間くらい泊り込みで行ったんですよ。
そしたら「いつ引っ越して来んの?」って言われて。
あれー?もしかして「オレ、就職か!?」って(笑)

―はははは(笑)

でも、この流れに逆らってはイカンと思って「じゃあ家帰って荷物まとめて来ます」って。
ほんでサクッっと上京ですよ。全てが突然、その状況をまる飲みですわ。

―若さ故のってやつですか?

ナメられたらあかんと思ってね田舎者やと。
そんな急に?とか言うの嫌やから「そうですよね」って感じで。逆に「うっかりしてましたわー」ってみたいに。

その3:学級文庫で連載

―そもそも漫画はいつ頃から描き始めたんですか?

幼稚園から描いてましたね。小学校からコマ割りして、完全にプロになるって描いてましたね。

―それは完全なオリジナルストーリーで?

そうですね。どこのクラスでもある状態かもしれんけど漫画好きが何人かで漫画新聞とか作ったり、中学校とかは教室の後ろに学級文庫とかあるでしょ?
そこに別冊みたいな感じで読みきり短編集とか勝手に置いて。

―クラスの皆もそれを楽しみにしてたり?

いや俺が漫画描いてるって気付いてるやつ少なかった。
高校の時は誰も気付いてない感じでしたね、置いてはいたけど。

―ギャグですか?ストーリーですか?

両方描いてましたね。だから読みきり短編集と別に連載モノも置いてたんですよ(笑)
友達と2人でね。その友達っていうのがタナカカツキっていう映像とかやってるやつなんですけど。

―え?バカドリルの?

そうそう、小1から一緒でしたね。実家が50mくらいのとこで。
あいつのとこがロレヤル商事って会社やってて、うちが工務店やったから「ロレヤル工務店」って雑誌つくって。そこに2人で連載描いてグラビアとかもつくって、短編集も作って学級文庫に置くって活動をしてましたね(笑)

―そうなんですか。じゃあ2人で互いに漫画を描いてたんですね。

短編集は4コマをいっぱい載せてたんですよ。4コマが出来たら見せてみて相手が笑ろたらOK、相手が笑わんかったらボツなんですよ。でもだんだん描いてたら「それオモロイやろ?」ってやつもちょっと我慢してたりね(笑)
「いや、ちょっと・・・」なんて言うんですけど、でも後でプッってなったら「やっぱりボツちゃうやんけ!」って結構厳しい視点でやってましたね。

―たまたま同じく漫画を描く人が近くにいた上に、センスも合ったんですね。

そうですね、前から知ってたんですけど他の漫画仲間と遊んでたところに別の漫画仲間から出会ったみたいな・・・ま、ラッキーですよね。彼の漫画もめちゃくちゃ面白かったし。

その4:大阪のテイスト

―ロビンさんの漫画って多くが大阪が舞台だったり大阪のオマージュに溢れてますよね。
そういうのってどう考えられてるんですか?

一応何個かあって、やっぱり安易なことやけど言葉。方言とか知ってたらそんなんも使ってみたいけど、俺が知ってる「生々しい言葉」は東大阪の言葉しかないから。
子供の頃にドラマとか見てると、なんで舞台は東京ばっかりやねんっていう思いがすごくあって。もっと地元感のあるのがあったら凄い面白いのにって思ってて。だから、この辺を舞台にしたやつを見たいなと。今は地方を舞台にしたのも多くなってきたけど、そっちの方が絶対面白いよね。

―やっぱり地方のほうが味がありますもんね。

あるある。それにリアリティも出てくるし。
だけど関西弁って標準語の次に浸透してるじゃないですか、だから逆に嫌なんよ。もう終わったなと(笑)もっと知らんような言葉のほうが嬉しいんやけどね。
けど、描いてる当時はそんなに無かったから。

―僕は関西人だからロビンさんの漫画はすごくナチュラルに入ってきて気持ちよかったです。

そう言ってもらえると嬉しいですよね。

―それにロビンさんの作品はキャラが勢いとアドリブにまかせてるっていうか・・・どことなく吉本新喜劇の香りがするんですよね。芝居の上手い下手よりもオモロかったらいいやん、下手でもそれがアジやんっていう感じがするんですよ。

だって好きやもん。
意識的に影響を受けたって訳ではないけど。
ちっちゃい頃からテレビでずっと見てたし、劇場にもめっちゃ行ってた。
高校の時なんか学校サボって通ってたもん(笑)
でも、なんで行ってたかっていったら吉本新喜劇が面白くて。
テレビの収録じゃない時の寛平のアドリブがめちゃくちゃ面白い(笑)
もうね、全然終わらへんの。舞台の全員が幕降ろして帰ろって言うてんのに延々にやるの。それに大笑いしてた。

―テレビ収録じゃない時って凄いですよね!僕も観に行ったとき、芝居中やのに客から「1000円やるからギャグ100個せえ!」って言われてました。それで島木譲二がやって1000円もらってましたからね(笑)

そこでやっぱ思うんは「超裏切り」やん(笑)
重ね重ねやりまくったあげく、こっちは激笑い。
んで、もうアカンやめてくれってなってんのに、またやられるっていうね。
そのテイストはあるかも。

―それにロビンさんの漫画に出てくるヤクザって・・・

完全に新喜劇のヤクザやもんな!(笑)そやったわー。
だって知らんもん、そんな恐い世界の話(笑)
最初の頃は「大阪」ってテイストを意識してたけど
「マインドゲーム」の頃とかは意識してないけど出てしまうんよね、今でもそう。
やっぱりそれが大阪の性(さが)ってことなんやろうけど・・・
成長してないのかな(笑)

その5:「こんなん描きたいねんけどな」

―話が少し戻るんですが、そうした土台があってのロビンさんがデビューの頃から考えていた「こんなん描きたいねんけどな」って部分をお聞きしたいんですけど、何かずっと描いてる構想があったですか?

いや、構想は無かった。でもハッキリ「こんなん描きたい」っていうのは、大体の物語がセリフを発して心の中に入ってくるのを表現できてる漫画が面白いなと思ってて。
むっちゃ面白かったのが「エースをねらえ」。少女漫画やから内面の葛藤をものすごいやるのよ。そのシーンがめっちゃ面白くて。だから、それだけの漫画をやりたいと思ってた。

―えっと、具体的にいうと?

少年漫画って内面はあんまり描かないでしょ。それでも表現できてるけど、内面をそのままセリフにしたりナレーション化してやるってのが少なくて。
当時の編集なんかはそういうのをやったらダメって言ってて。

―顔のアップとチカチカしたトーンの背景に文字があるやつですか?

そうそう、それがいっぱいあって。そこがめちゃくちゃ面白いと思ってて。

―その面白いってのはストーリー的にですか?笑えるってことですか?

ストーリー的に面白いとみてた。もちろん笑える方にも使えるけど、そうじゃなくて本当に面白かった。

―それを作品に取り入れてみたいと?

そう、それが一番昔からの根の部分で、マインドゲームに関しては。
だからデビューしてからもそういうのを描きたいなってずっとあって。
それまでは何かアカンやろなって思ってたんやけど、ある時にそれを描こうって思って。
なんかね「アカンか知らんけど描こう」ってなった(笑)

―もしかして、絵がデフォルメされていったのもその辺りからですかね?

多分、絵が下手やったんですよ。例えばリアルな表現とデフォルメされた表現とあるじゃないですか、最初はどっちに行こうか迷ってた。でも結局、デフォルメでイイと。とにかくおもっくそ表現出来てればイイと。リアルな表現は技術がいるから、もちろんデフォルメな表現も別ベクトルで技術はいるけど描いてて楽しいし今の技術やったらそっちしか出来ひんと思って。

―描くのも速いですし。

そう、描くのが遅かったら絶対出来へんってやつで。絵に関しても「この絵でいったらええわ」って気持ちでやって。それに内容が内容なだけにキッチリした絵では出来ひんわって思ったしね。だからその絵を探すのにも時間は掛かったけど徐々に近づいていったんよ。ガーッて描いた自分の下書きには上手い絵が入ってるのに、そこにキレイに線をいれて消しゴムで消したら「アレッ!?」って言うくらい力の無い絵が出来てたりするのね(笑)
そういう「ちゃんとやろうとしての失敗してしまう」現象が、完全にクオリティを下げちゃってるんですよ。

―なるほど

ちゃんとする方向で力入ったモノを描くなら、それを続けていかなアカンやろうけど。
全然、途中の方がカッコイイやん!てずっと思ってて(笑)
それで途中の状況を出す感じでいこうって、自分の中でGOサイン。


―周りから何か言われませんでしたか?

やっぱり絵に関しては、今まで付き合ってた出版社や編集者の人は「ちょっと待って」って思ったんちゃうかな。こっちもそれは分かってるけど「この方がカッコイイやん!」てなってもうてるからね。

―普通はどうか知らんけど、俺がイイと思う方を選ぶといったような?

いや、今は普通の方が大事やって思ってるけど(笑)
なんか、やらんと気がすまんとこがあった。オモロかったら納得してもらえるんちゃうかと思ってて。

その6:やっぱりオモロないと嫌。

―今、次はどんな事をしようなどあるんですか?

自分の中ではあるんやけど、ちょっと日々の雑用に追われてて。
仕事ではイラストとか短いマンガが多いけど
やっぱり、ちゃんとした作品を描かなアカンと思ってる。

―単行本として発表できるような?

描きたいですねー。

―「マインドゲーム」や「ポエやん」と後半の作品になるにつれメッセージ性が強くなってきていると思うんですが、これから描こうとする作品も?

「ポエやん」は強いよね。うっとうしいくらい(笑)
でも、やっぱり大真面目にシリアスに説教みたいになったら終わりやから、どれだけフザけてボヤかすかって事ですよね。多分、それが丁度いいくらいと思ってて。
あくまで「どうとってもらってもイイよ」ってところを目指してる。
だから、誤解されるかも?とは思ってた。

―誤解?

言い切っちゃってもいいし、どっちつかずでもいいし解決の仕方は色々あるけど
それが作品として「どっちがオモロいか?」ってなったら
言い切った方がオモロイって予感はあったけど、言い切るんだけは嫌やって(笑)
だから、そこがメッセージって事にもなるかもね。
本当に言いたいこととは違ってしまうかもしれへんねんけど・・・「ポエやん」は張り切って描きましたよ(笑)

―では最後にお聞きしたいんですけど、今までの作品やこれから描こうとする作品も含めてロビンさんの中で一貫したテーマなどありますか?

やっぱり自分が面白いと思わないと嫌っていうのはあるかな。
皆そうやと思いますけどね(笑)
「自分」っていうのはかなり厳しい批評家じゃないですか
だから自分が面白いと思えるってことはなかなか難しいことだと思うんですよね。

―逆に言うと、自分は面白いと思うけど読者はどう思うのかなっという場合は?

自分はもの凄い自信あっても、他の人が面白いって思ってもらわないと最終的には納得いかないから。
でも、「自分はオモんないけど、他の人がオモロいという方が上か」
「自分はオモロいけど、他の人はオモんないっていう方が上か」ってなったら・・・
どっちか分からん(笑)
一番は、どっちもやろうけど。ただ、どれでもアリやとも思う。

―でも、最近は読者に分かってもらえた方がイイんじゃないかと?(笑)

いや、そういう理屈も分かる!みたいな(笑)
でも、そこには「こだわり」はないかな。
やっぱり他の人が面白いって言ってくれてから発見することもあるしね。
だから、どこか1つでも自分がオモロいと思えるもんを入れれたらいいかと思う。
そりゃ、全部自分がオモロいと思うので出来たら最高やけどね・・・
その辺でしょ!
いつでも社会とのやりとりというモノは!!(笑)


後記) 
いつもの漫画家トークイベントシリーズですが、
先日の08年11月24日に第7弾「タナカカツキ×ロビン西×天久聖一」が無事終了しました。その日の打ち上げにて僕はタナカカツキさんの隣に座りトークをしていたのですが
その中でカツキさんがポツリと言った。
「今はドラマみたいな漫画、映画みたいなマンガばっかりなんですよ、でもそれはもはやマンガじゃなくて『コミック』なんです。でも、僕やロビンや天久はその中でも本来の『漫画』をやろうとしたんですね。そしたら執筆の依頼が無くなっていったんですよ」

そういえば僕も初めて漫画に触れたのは、幼稚園の頃に友達の兄貴の部屋。
何故こんなところにドラえもんが?と手に取ったのが「コロコロ」だった。
その頃は読み方も分からず、ただ絵を眺めているだけ。
けど、ページをめくるたびにワクワクして可笑しくって何だかとてもカッコ良かった。
そして、その感覚を忘れまいとひたすらにそこらじゅうの紙に夢中で漫画を描いた。
もちろんそれはコマも無くストーリーもデタラメな傍から見れば落書きとしか呼べない代物だろうが、自分には「漫画を描いている」という感覚が確かにあった。
しかし『漫画』の原点というものはそういう型やルールにはめれない好奇心の塊のようなものだろうかと思う。

マンガの発表する場所となると、どうしても商業要素がついてくるだろうが、こうした本来の『漫画』の発表出来るような場所が減ってきているのは非常に残念だ。
絶対に『漫画』を望んでいる読者はいるし、その読者から新しい『漫画』が必ず生まれる。そして、その新しい『漫画』は「コミック」にも影響を及ぼし、マンガ全体がより盛り上がっていくはずだ。

商業誌では「売れる」を優先せざる得ないだろうが、ただ、こうした『漫画』の発表の場だけは絶対に無くなってはいけない。もし商業誌で出来なければ何か新しい発表の手段を
作っていかなければならない。その為にはどうすればいいか?
それはインタビューにてロビンさんもおっしゃるように
自分の「オモロイ」を信じて「チャレンジ」することだと僕は思います。


ロビン西

1966年、大阪生まれ。河内音頭で知られる河内平野育ち 音頭のリズムにのって上京、マンガ家となる。
主な著書に『マインドゲーム』( 飛鳥新社)『ポエやん』(マガジンハウス)
2004年『マインドゲーム』がスタジオ4℃よりアニメ映画化され文化庁メディア芸術祭アニメ部門大賞を受賞。
現在イラスト、マンガを中心に活動中。

ロビン西のロビセンター http://rbn2c.jugem.jp/


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