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タイム涼介氏インタビュー

08/04/27 16:08

「アベックパンチ」で新境地へ、等身大で挑むタイムさんにインタビュー!!

「俺ってグローバルな空気が出てんのかな?」
新宿にて待ち合わせ、やっぱ居酒屋でしょってことで場所を探すも
外国人ばかりに声を掛けられるタイムさん。
とうとう断りきれず、辺鄙なベトナム料理店に行ったのですが・・・

―お客さんいないっすね。

ほんとだね、飯もマズそうだね・・・(笑)

―でも、静かだから良かったっす(笑)今回はインタビューって訳ですが、タイムさんの漫画家になったきっかけは何だったんですか?

高校の卒業のときに、みんなが就職活動をするように
ヤンマガの新人賞に描いて賞に引っ掛かったのがきっかけかな。

―それまでにも漫画は描いてたんですか?

いや、その時が初めてでしたね。

―じゃあ、賞獲った時は「漫画家ってこんなもんなんだ」って思ったり?

はは(笑)ちょっとはあったんでしょうねえー
でもプロの人たちの隣に載っちゃうと自分のあまりのヒドさにねぇ・・・(苦笑)

―それからすぐに連載が始まったんですか?

最初は不定期連載ですね。「フランス」って作品を描いてたんだけど・・・
あんまり思い出したくないですね(苦笑)昔の作品は読まないようにしてるんで。
そこから4コマとか少女マンガとかショートなのをちょこちょこ描いてた感じかな。

―たしか「ムー」でも4コマ描かれてましたもんね(笑)

そうそう、アレはアレで楽しかったよね(笑)
オーパーツも見せてもらえたし(笑)
―最近は、そういったショートは描かれてないんですか?

time_comic1.jpg
アベックパンチ

time_comic2.jpg
あしたの弱音
そうだね、今は「アベックパンチ」に集中したいからね。

―その「アベックパンチ」もそろそろ2巻が発売されるって訳ですが、どうですか?

1巻で序章が終わったってとこだから、やっと2巻から本格的に描けるかなって感じですよ。

―そこで、連載中の「アベックパンチ」についてお聞きしたいんですけど
前回の「あしたの弱音」に比べると、内容もギャグからストーリーになりましたし、タッチも大きく変わりましたよね?何か気持ちの変化があったんですか?


別にギャグからストーリーに移行したつもりはないよ。
ただ、弱音は自問自答しながら成長して、自分の道を自分で見つけ出して終わったけど
僕はまだ終わってない。自立してのその後が大事なんだよ。
弱音の最後の方で漫画家をやってて初めて味わう気持ち良さがあったのも、弱音と等身大になって描くことで一緒に成長している自分がいたからじゃないかな。
だから、今は自分が描きたいものを描いてるだけ。

―でも、その「等身大」っていうのがタイムさんの漫画のキーワードですよね。読んでて作者の本音が偽りなく伝わってくるんですよ

やっぱり上から目線じゃなくて横目線で書きたいから。
イサキを自分に近づけるんじゃなくて、自分がイサキに近づけるように気をつけてますね。
だから、ほんと脳味噌のカロリー使うよ(苦笑)

―自分がイサキに近づけるように、何か具体的なことをされてるんですか?

キックボクシングをちょっぴり。殴ったりするとどこの筋肉が痛くなるかとか
どこをテーピングすべきかとか、そういうのは知っておきたいし、そういうところを嘘はつきたくないからね。

―おお、本格的ですね!

そうだね、今は漫画のことしか考えてない。

―でも、「嘘をつきたくない」っていうこだわりは、以前にも
「靴の裏の汚れはちゃんと描きたい」っておっしゃってたじゃないですか?


そうだね。

―その「嘘をつかない」っていう部分で他に気をつけているところはありますか?

うーん・・・鼻の穴かな。

―鼻の穴っすか?

うん、鼻の穴。漫画だから描かなくても問題ないだろうけど
アベックパンチではとてもはずせないパーツだね
鼻血よくでるし、鼻の穴の無い世界なんて信用できないし
それにさ、鼻の穴って良く見るとかなりエロいんだよね。
やっぱり、鼻の穴の向きや形で感じるエロスも大きく変わってくるし・・・
(しばらく鼻の穴についてのタイム涼介論が続く)


―ハハハ(笑)でも、そういった部分は忠実に描かれているタイムさんですけど
「あしたの弱音」では(197ページ参照)背景に都庁が10個も建ってる場面がありますよね?


そうそう(笑)今のパソコンって凄く便利なもんだからさ、思わずやっちゃた(笑)


―ではでは、話を「アベックパンチ」に戻しちゃうんですけど、
やはり今回はいままで以上に全力で描かれている作品だから読者からも色々な意見やメッセージがあるんじゃないですか?


いやぁ・・・全然。多分あっても僕にはまわって来ない(笑)

―えぇ!?

編集長※から、人のアドバイスは聞くなって言われてるもんで。

―編集長も何もアドバイスしてくれないんですか?

してくれますよ。一緒に描いてるって感じは多いけど・・・
まぁ、女心がまったく分からない2人だから(笑)毎回アタマかかえてますよ。

―じゃあ、先の展開もまったく・・・?

決まってないですね!基本的な何を描きたいかっていう部分はブレないようにはしてるけど、やっぱり決定権はキャラにありますからストーリーはどんどんズレていくよね。
だから、まだイサキの気持ちになれてないって2、3日悩むこともあるよ。
でも、やっと描き出したとしても編集長に「ヒラマサを見くびるな!」って言われたりして(笑)僕の漫画なのに。

―ハハハ、でも描いてて楽しそうですね!

そうだね、やっぱりイサキやヒラマサを描くことで自分の学生時代にやり残した事をとり戻せるって感じがあるからね。

―では最後に一言お願いします。

ツッパリ漫画として読むと何か違うと思う人もいるかもしれないけど、
でも何か1つの事を頑張ってる人が共感してくれたりすると嬉しいですね。
やっぱり、今の僕自身が表れているのかもしれないね。
あと、金払って読んで下さってるんだから、僕は辛口でも受け入れるんで何でも言って下さい。(僕の聞こえないように!)

―でも、アドバイスは止められるんですよね?

そうなんだよ(笑)


※編集長
タイムさんの担当は現「コミックビーム」編集長の奥村勝彦氏。様々な漫画で本人役やヤクザ役などで登場する漫画俳優でもある。漫画内ではがっちりした体格に薄い眉というイカツイやくざ風の風貌で描かれ、荒い言葉遣いをする人物として描写されているが、実際でも・・・様々な伝説を残す編集者さんなのです。
詳しくは『空間コミックビーム』をご覧下さい↓
http://www.kanshin.jp/comic-beam/?mode=keyword&id=541762



このあと終電まで呑んでたのですが、結局このベトナム料理店には他にお客さんは来ませんでした・・・。
タイムさん、お忙しい中ありがとう御座いました!!

「アベックパンチ」(エンターブレイン)2巻は5月26日発売!!    

タイム涼介
1976年生まれ。神奈川県出身。1995年、高校在学中に、第176回ヤングマガジン月 間新人漫画賞にて『タオル』が入選、デビュー。主な著書に『日直番長』『東京カイシャイン』など。コミックビームにて2001年より『あしたの弱音』を連 載。当初は学園ギャグだったのが、約5年にわたる長期連載の中で、キャラクターが勝手に暴走しシリアスな青春ものへと変化。読者の熱狂的支持を集める。 2007年2月号より、更なる新境地を拓く『アベックパンチ』を連載中。
▽公式サイト「タイム涼介本店」
http://www.time-ryosuke.com/

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