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タイム涼介インタビュー(3/6)

11/07/13 12:00

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3 メロディーなんて浮かばねぇ

■スポーツありき

― アベックパンチの話に戻りますが、物語の構想としては最初に主人公のイサキとヒラマサの2人を想像していくうちにアベックパンチという発想が生まれて?

いや、スポーツありきで考えてましたね。
でも思いついたのはずっと前でしたよ、多分ギャグで描こうと考えてたんだと思います。

― 男女が手を繋いで戦うスポーツがあれば面白いかなと?

最初はスポーツまでも考えてなかったですね。
手を繋いで、繋ぎ手でパンチする必殺技みたいな事くらいしか考えてなくて。
その間に『あしたの弱音』を挟んじゃいまして・・・

― 『あしたの弱音』の前からですか!?

ずっと前ですね。

― じゃあ、ふとそのアイデアを思い出して「描こう!」って?

どっかでページさえもらえれば勝負で描きたいなって思ってるのがあったんですよ。
出し惜しみしても仕方ないですし。
ちょうど、タイミングが合ったっていうか
『あしたの弱音』もキャラ主導で描いてたのもあったんで。

― 完全にキャラが物語を引っ張っていってましたもんね。

そうそう、前回やっちゃった事を次の回でケツを拭きながら進んでいくストーリーだったんで。(笑)

― アベックパンチもそのスタイルの描き方でいこうっていうのが合わさって?

あんまり次回を決めて描いてないで、出たとこ勝負で始めましたね。

■俺たちにはメロディーなんて浮かばねぇからな

― アベックパンチの第1話で出てくる「俺たちにはメロディーなんて浮かばねぇからな」というモノローグが作品の空気感をつくっていると思うんですが、この意味は何ですか?

町自体も主人公の一人として考えてまして。
こいつらの住んでる町っていうのは・・・
よくテレビで映るようなピカピカした横浜ってあるでじゃないですか?
あそこはカラーなんですよ。
でも、こいつらの住んでいるた町は同じ横浜でもモノクロなんですよね。
なんだろう・・・町歩いてたって音楽なんて聞こえない。
鼻歌なんてのも浮かばないし、カラッカラのところで生きてきたてっていう。

― 高校の頃に、バイトでその町に触れた時がそんな感じだったんですか?

昔も、今もずっとじゃないかな?
流行り歌とかも、一個壁を隔てた向こうの世界の話って感じでして。
全く歌もメロディーとか聴いても入ってこない、キョトンって感じで。

―キョトンって感じ?

つまり、イサキもヒラマサもそんな歌詞に出てくるような世界を見たことがない。
彼らは歌を聞くような人生じゃなかったんですよね。
若い人にとっての音楽って、どっか心の余裕があったりとか、
逆に余裕が無くて救いを求めて聞いたりするものかもしれないんですけど。
でも、彼らはそんなんじゃないんですよね。
自分の事も不良とも思ってないし、ただこの町で生き抜くっていうことを
毎日繰り返してるだけっていう。

― 彼らには生活の中には音楽なんてどーでも良いというか?

生きることの中で、生活を豊かにする部分で音楽の良いところがあるんだと思うんですけど、そこまで目がいかない人達ですね。ただ動物的に生きているっていう・・・

― なるほど・・・このモノローグにはそういう意味があったんですね。

基本、モノローグはイサキ目線で書こうっていうのを貫いてるんですけどね。
あと、勝手な思い込みなんだけど僕の中に音楽っていうのは「男女」っていうイメージがあって(笑)

― POPSは大体そういうとこがありますよね

多分、思春期の人は自分に彼女が出来たりとか、恋愛をする前から
そうしたラブソングを聴いたりして
「そういうもんなんだろうなぁ・・・」なんて思ったりしていくわけじゃないですか。
実際、そんな運命的な恋愛なんてしていなくても
歌の中に恋愛の教科書的な部分を見出したりするわけで。
そういうのが一切無かった人たちっていうのが
イサキとヒラマサのイメージなんですよね。

― ちなみにタイムさんは、同じく高校時代にそうしたラブソング的なことは?

ないない!いやぁ~無かった。駄目でしたね・・・

― 女の子とは縁のない学生生活で?

・・・こじらせてましたね、童貞を。
自意識過剰な部分も多々あって、どっかで童貞守っちゃう部分があって(苦)

タイム涼介 (漫画家)
1976年生まれ。神奈川県出身。1995年、高校在学中に、第176回ヤングマガジン月間新人漫画賞にて『タオル』が入選、デビュー。主な著書に『日直番長』『あしたの弱音』など。ギャグ作品を中心に描いてきたが、2007年よりコミックビームにて新境地を拓くストーリー漫画『アベックパンチ』を連載。2010年、約4年にわたる連載が無事終了。
2011年、同作が『月刊コミックビーム』15周年記念作品として実写映画化される。
現在、コミックビームにて新連載『-I.C.U-』を連載中。

■本人ブログ
タイムのブログ http://ameblo.jp/time000/

■WEB
タイム涼介本店HP http://www.time-ryosuke.com/

■ツイッターアカウント@time_ryosuke
http://twitter.com/time_ryosuke

映画「アベックパンチ」
公式サイト
映画「アベックパンチ」予告編(youtube)




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